不動産を開業して今年で4年が経ちます。
様々な依頼を受けてきましたが変わらず大切にしていることがあります。
それはお題の通り『高く売れればいいってものでもない』という事。
自分のお店を開業して一番感じるのは『とても自由にできる』こと。
上司から指示される訳でもないです。また、お客に忖度することも減りました。
これは決して殿様営業のような事では無くて『ダメなものはダメだと素直に言える』
ようになったと思います。
基本的に売る側は『少しでも高く販売したい』と思っているし
買う側は『少しでも安く買いたい』と思っているはずです。
スーパーなどで野菜や卵を買う際には特にそう感じますよね。
私も『○○のスーパーが△△は安い』と頭に入れて買い物したりします。
競争の対象は実物を販売するところからネット販売にも広がっています。
不動産に関しては私は『仲介』をしています。
これは『売主』と『買主』両方の立場に立って商売をしないといけないという事です。
当然どちらにも先ほどの『売りたい側はより高く、買いたい側はより安く』
という心理が働きます。
私が最初に接するのは主に売主様です。
売却の依頼を受けて広告活動をして購入希望者を募って契約、引き渡しまで
お手伝いします。売主様が『より高く売ってほしい』と依頼する際には
とにかく事情を聞いて判断します。
時には『もっと安く売った方が良い』とも言います。
なかなか勇気のいる言葉なのですね。下手したら『山本さんのところでは
そこまで高く売れない』と言う理由で他の業者に依頼されるかもしれませんから。
しかしそんなことは気にしません。なぜかというと根本に『買主側にも良い取引にしたい』と思っているから。適正な価格で商売するからこそ
どちらも納得して気持ちよい取引ができますし、そういった取引にしたいと
思って開業したと思ってます。
私は出来るだけ長くこの仕事を続けたいです。
それには一時の儲けよりその先にある信頼を貯金する。
こうしたことが大事だと信じて今日も営業しています。
余談ですが先日友人と飲みに行った際の話。
その友人も不動産業者なのですが、不動産売却の査定依頼があったそうです。
売主は最終的に別会社へ依頼したそうですが、その売出金額は
相場の3倍近くになっていました。
しばらくして数千万下がりましたがまだ売れる気配がなく
売主様にも期限があるのでかなり苦しい戦いになっているそうです。
この件で友人とも話していましたが『一番悪いのは仲介会社だ』
と愚痴っていました。そりゃあ相場の3倍で売れると聞くと
嫌でもテンション上がっちゃいますよね。
不動産は思い入れも強いので、自分の物はとても良く見えてしまいます。
それに加えて専門家である我々から『高く売れます!!』なんて
言われると、売主もその気になっちゃうんですね。
私も”一番悪いのは不動産会社だ”と思いますが
不動産会社はこういった件で特に責任を取るなんてことも無いです。
例えば売れなかったんでいくら払うとか。買い取るとか。
本当に困って尻に火がついてからではもう遅いですね。
売主が欲を出した結果だとも言えます。
そんな事にならないように、信頼できる不動産会社に出会えると良いですね。
Comments